保険で作ることのできる義歯というのも、もちろんあります。「将来、歯が悪くなっても、保険の入れ歯を作るからいいもんね」…と思っている人も多いのではないでしょうか?ところが、あなたが義歯を必要とする30年後にも、今と同じように義歯に保険が利くかどうかというのは分からないのですね。むしろ、今、保険が利いていることの方が、不思議なぐらいなのです。
たとえば、美容整形や植毛では保険が利きますか?…利きません。
要するに「体の中で失ってしまったものの代わりに入れる人工物」という意味では、「義と付くものに保険は利かない」これが常識なわけです。
例外は義歯だけです。これは日本医療界における矛盾の一つです。「義のつく言葉に保険が利くのは歯だけ」なのです。(アメリカでは、義歯製作には保険が利きません)
ですから、将来的にはこの特例措置がなくなって、義歯にも保険が利くという法律が、なくなっている可能性も高いわけです。国の医療費は、もう底を付いています。
生まれつきの難病の治療でさえ、保険が利かないものがあるのです。一方、虫歯や歯周病で歯が抜けてしまうということは、生まれつきの病気でも何でもなく、ほぼ本人の責任です。だから、今後、保険が利かなくなる可能性はより高くなります。
保険が利いたとしても、医療費の自己負担が変わる可能性があります。今はまだ3割ですが、これから4割、5割と上がっていくことが考えられるのですね。
ということは、歯の手入れをしないということは、 長い目で見たら凄まじい損失になるわけです。
今まで、ぼくは、治療が終了した患者さんに対して、「予防ケア」のことを熱心に説明してきました。「終わったのに、どうしてまた来なければいけないの?」といぶかしそうな目で見られることもあります。ですが、ぼくは「定期的に来院してください」と言い続けてきました。どうしてか、おわかりになるでしょうか?
ここだけの話、すべての患者さんが予防などせず、ひどい虫歯になってから来てくれたほうが、長い目で見れば、歯医者の利益は大きくなることがわかっています。
「はい、終わりですよ。もう来なくていいですよ」と言ったほうが、患者さんも嬉しそうな顔をしてくれますし、歯医者としても儲かります。
だから、予防をまったくすすめない先生も多かったのです。
でも私は、「利益」とかそういう考えではなくて、
「もし自分だったら、どういう歯医者に行きたいか?」
という視点に立って、そこから考えをスタートさせて、いまの阿品ファミリー歯科を作ってきました。
ですから、あなたにも、治療が終わって健康な状態になったら、是非、その状態をキープして頂きたいと思っています。
歯医者として経営の面を考えると、前に出したグラフのような来方をしてくれた方が楽ですが、ぼく自身は、そういう考えの歯科医院にしたくありません。
ですから、あなたも、治療が終わってから、数ヶ月に1度、保険証を使ったメインテナンス、つまり、歯と歯ぐきのチェックとクリーニング、フッ素塗布などに、お越しになった方がいいと
思います。※メインテナンスは歯石取りと違いますから、痛みはありません。ゴムの器具を使って優しく歯をみがく、気持ちのいいケアです。
つまり…
痛くなってから僕の顔を見に来るのではなくて、健康なときにこそ、見に来ていただきたいのです。その方が、あなたにしても長い目で見たら、500万円以上の得をすることになるのです。 では、ケアについて、もう少し見ていきましょう。
なぜなら…100%歯ブラシを完璧にできる人はいないから!!病気の原因であるバイオフィルム(ばい菌の固まり)はご家庭のブラッシングでは取り除きにくく、歯医者での専門的な
器具を使ってバイオフィルムを定期的にクリーニングしなければ、健康な口の中を維持することは難しいのです。
従来の歯科医院へのかかり方
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これからの歯科医院へのかかり方
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歯ブラシがきちんとできていない。
(バイオフィルムがいっぱいついている) |
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歯や歯ぐきが痛くなる前に歯医者へいく。 |
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歯が痛い、
歯ぐきが痛いから歯医者へ行く。 |
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虫歯がほとんどない(あったとしても小さな虫歯)、歯ぐきもきれいな状態(悪くても初期症状のみ) |
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虫歯の治療をする。(歯を削る、詰め物を する、銀歯をかぶせるetc...) |
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小さな虫歯だったら、予防処置あるいは歯をあまり削らずに治療できる。歯ぐきも初期症状の時だったら痛みなく治療できる。
※治療期間も短いし、 費用もかからなくてすむ!! |
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治療が終了する。
(歯、歯ぐきの痛みが治まる) |
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治療が終了しても、 また定期的に歯医者へ行く。 |
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再びバイオフィルムが付着。 |
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最初に戻る。 |
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★歯医者さんに行くたびに歯を削ることになり、年をとるとともに歯を失うことになる。 (歯は削れば削るほど寿命が短くなる)そうすると、将来入れ歯になってしまう。
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★予防の為に歯医者に行っているから、自分の歯を傷つけることが無いので、一生、自分の歯でおいしく食べ物を食べることができる。 |
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